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2025.10.20
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【土地と話す!?】敷地調査と設計の視点
先日、万博リングを手掛けた藤本壮介さんの展覧会に行き、ものすごく刺激を受け奮い立たされたコーディネーター担当 松田です。
万博リングのあの形に辿り着くまで、何百枚というエスキスの枚数にびっくり!
住宅でも同様で、敷地条件から間取りを考える際にエスキスを行います。
そのエスキスの初段階となる敷地調査をテーマにお送りします。
家づくりを進めるうえで、最初に欠かせない工程が「敷地調査」です。
図面を描く前に、実際の土地を確認し、どんな条件があるのかを把握することから全てが始まります。
調査ではまず、給水・排水経路の確認を行います。
水がどこから供給され、どこへ流れていくのかは、生活の快適さを左右する重要な要素です。

また、敷地の高低差や隣地との関係も慎重に確認します。
灯路より土地が高ければ排水計画に工夫が必要ですし、低ければ雨水対策が欠かせません。
電柱やガス、境界杭、周囲の建物の高さや日当たりなど、環境をトータルで読み取ります。

意匠設計の観点では、敷地調査の段階から「光」と「視線」の計画が重要になります。
周囲の建物の窓位置や方角を意識しながら、採光を確保しつつプライバシーを守る設計が求められます。
例えば、南面の大開口を設けても、視線が気になる場合は中庭や袖壁で視線をコントロールします。
北側からの柔らかい光を採り入れることも、空間をより豊かにする工夫のひとつです。
敷地を正確に読み解くことは、理想の暮らしを実現するための最初のデザイン作業でもあります。
“土地と対話する設計”を大切にし、その場所にしかない心地良い住まいをご提案しています!